アメリカ、カリフォルニア州サンディエゴの病院「シャープ・メアリー・バーチ婦人・小児科病院」にて、2018年12月に、世界で一番小さい赤ちゃんが誕生しました。
体重245グラムと世界で最も小さく生まれた女の子の赤ちゃん!
245グラムというのは、大きなリンゴ1個分や箱の子供用ジュースとほぼ同じ体重です。
世界一小さい赤ちゃんは、病院のスッタフ達からニックネームで、
『セイビ―“Saybie,” 』ちゃんと呼ばれています。
(家族はプライバシーを保護するために身分を明かしていません。)
実は日本でも小さい赤ちゃんが生まれていました。
その赤ちゃんとは?
世界一小さい赤ちゃん セイビ―ちゃん誕生!
セイビーちゃんの母親は、病院から血圧が急上昇したため、母子ともに危険な状態と判断されて緊急帝王切開で2018年12月に生まれました。
通常だと妊婦は妊娠40週で出産しますが、セイビーちゃんは妊娠23週と3日で生まれたのです。
セイビ―ちゃんは16週早く生まれ、すぐに新生児集中治療室に運ばれました。
その時、セイビーちゃんの父親は
「赤ちゃんが生きられるのは1時間でしょう」
と医師に告げられたのです。
それが、2時間になり、1日になり、1週間となって、呼吸や栄養などの補給され体重が2キロほどにまで成長。
入院中は、病院のスタッフが励ましのメッセージや、お祝いカードを壁に貼るなどして、セイビ―ちゃんの成長を親子共々励ましていました。
「小さいけど強い!」
「呼吸用のチューブはもういらないよ」
「生後100日目!」
そして5カ月後の5月29日、約8倍の2000グラムまで成長し、無事元気に退院することになりました。
退院の日、セイビ―ちゃんの頭には、病院を卒業という意味を込めて、大学の卒業生などがかぶる四角い帽子がのせられ、親子はスタッフの祝福を受けながら家に帰っていきました。
セイビ―ちゃんの母親は
「人生で一番怖い思いだった」と、出産当時を振り返って語っています。
ですが退院時には、
「すばらしい経験になりました。きょうの日を生涯、忘れることはないでしょう。これからもこの日を祝い続けます」
と喜びの気持ちを伝えました。
日本で一番小さい赤ちゃんは?
セイビ―ちゃんの前に世界一小さい赤ちゃんだったのは258グラム男の子、2018年9月長野県で生まれた関野竜佑(せきの りゅうすけ)ちゃんです。
セイビ―ちゃんが更新したので、竜佑ちゃんは日本一小さい赤ちゃんですね!
母親が妊娠高血圧症候群で入院し、竜佑ちゃんは2018年10月1日、妊娠24週5日で、緊急帝王切開で生まれました。
出生時の身長は22センチ、胸囲は14.3センチでした。
このような状況に両親の不安と苦悩は計り知れないものがあります。
父親の関野康平さんは、
「体重が1キロ超えるまでは毎日ドキドキしていました。いつ電話がかかってくるんだろうと。」
母親の俊子さんは、
「竜佑に面会で会うたびに涙が止まらない状態で不安ばっかりだった。」
その後、竜佑ちゃんは集中治療室で育てられ、徐々に自力でミルクが飲めるようになり、身長43.5センチ、胸囲33.9センチ、体重も3200グラムにまで増えたそうです。
そして、竜佑ちゃんは5か月後の2019年4月20日無事退院できました!
すくすくと大きく育ってよかったですね!
世界で一番小さい赤ちゃんはアメリカの女の子!日本で一番小さい赤ちゃんは? まとめ
米国医師会雑誌(Journal of the American Medical Association)に掲載された2015年の報告によると、23週目に生まれた未熟児の生存率は33%だったそうです。
一方、日本の慶応義塾大学病院によると、1000グラム未満で生まれる超低出生体重児の救命率は日本では約9割、しかし300グラム未満の場合は5割程度にまで低下するのだそう。
特に男の子の生存率は女の子よりも低いそうで、明確な理由は分からないのですが、医療関係者の中には、男児の肺の成熟が遅いことが関係しているとの見方もあるとのこと。
世界中で生まれた小さな赤ちゃんに関する米アイオワ大学のデータベースによると、セイビーちゃんは「世界で一番小さい赤ちゃん」として登録されたということです。
こんなに小さい命ですが、今の医療のおかげもありますが、生きようとする力強さが奇跡を呼ぶのでしょう。
本当に素晴らしいですね!
生命力の素晴らしさや、今生きていることのありがたさを改めて感じることができたお話でした!
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